近年、新しい金融取引に「ファクタリング」があります。

ファクタリングを簡単に説明すると、自社の取引で発生した「売掛金」をファクタリング業者に買い取ってもらうことです。

なお、似たようなものに「手形割引」がありますが、根本的な違いは決済に対する責任です。

ファクタリングの特徴

企業がファクタリングを利用するのは、資金繰りなどで早期に現金が欲しい場合です。

取引先に対する売掛金(売掛債権)をファクタリング業者に売却することで早期の現金化が可能になります。

ファクタリング業者は売掛金の金額から手数料や金利負担金などを差し引き、残額を利用者に支払います。

手形割引の特徴

一方、手形割引とは、取引先から受領した決済日の来ていない手形を取引銀行や専門業者に割引価格で買い取ってもらうことです。

通常、手形には90日後や120日後など、決済する(現金と交換する)日付が記載されており、その決済日まで待たずに現金に換えるのが手形割引です。

ファクタリングと同様に、早期の現金化の手段として採用されています。

ファクタリングと手形割引の根本的な違い

どちらの手段も早期の現金化という点では似ていますが、根本的に異なるのは、ファクタリングの場合はファクタリング業者が売掛金の回収に責任を持つということです。

基本的にファクタリングには「償還請求権」が無いため、仮に取引先が倒産して売掛金の回収が不能になったとしても、利用者は責任を取る必要がありません。

一方、手形割引では、取引先が手形を決済できないと、手形割引の利用者が手形に記載された金額を弁済しなければなりません。

まとめ:ファクタリングは資金繰りの改善に最適

中小企業には黒字倒産が少なくありません。

それは、売上は順調に伸びているのに、当座の運営資金が無くて金銭的に破綻するからです。

売掛金を現金に換えられれば、資金力の無い中小企業でも事業の運営を維持できます。

One Thought on “ファクタリングと手形割引の根本的な違いは取引先からの決済に対する責任”

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